エクスチンクション比 (extinction ratio)とは

エクスチンクション比(extinction ratio)は、光学信号における光の強度の比率を表すパラメータです。主に光通信や光学デバイスの性能評価において使用されます。エクスチンクション比は、光信号のオン状態(信号が存在する状態)とオフ状態(信号が存在しない状態)の間の光の強度差を示す指標となります。

エクスチンクション比は、通常、デシベル(dB)で表されます。一般的な表現方法は、「dB」という単位で、オン状態の光強度をI_on、オフ状態の光強度をI_offとした場合、以下の式で計算されます。

エクスチンクション比 = 10 * log10(I_on / I_off)

エクスチンクション比は、主に光スイッチや光モジュレータなどの光学デバイスの性能評価に使用されます。光スイッチでは、オン状態とオフ状態の光強度差が大きいほど、より効果的な光信号の切り替えが可能です。光モジュレータでは、光信号の強度を調整するためにエクスチンクション比の高いデバイスが要求されます。

また、光通信においてもエクスチンクション比は重要な指標です。光ファイバーや光導波路を伝搬する光信号の強度差が大きいほど、より高い信号対雑音比(SNR)が実現できます。エクスチンクション比が高い光信号は、より低いビットエラーレートやより長い伝送距離など、より高品質な光通信システムの実現に寄与します。

エクスチンクション比は、光のオンとオフの状態の光強度の差を定量化する重要な指標であり、光学通信や光学デバイスの設計および評価において、信号品質やデバイスの性能を評価する際に頻繁に使用されます。

タイトルとURLをコピーしました