ケラトメーター (keratometer)とは


ケラトメーター(keratometer)は、眼科医や視光学者によって使用される検査機器の一つです。主な目的は、角膜の曲率半径を測定することです。角膜は、眼球の前面を覆う透明な組織であり、光の屈折によって視力の形成に重要な役割を果たしています。ケラトメーターは、角膜の曲率を正確に評価し、眼の屈折異常や角膜の状態を評価するのに役立ちます。

ケラトメーターの基本的な原理は、角膜に反射される光の屈折を測定することです。機器は、角膜上に焦点を合わせるための点光源を備えており、点光源から発せられた光が角膜に反射されます。反射された光の屈折パターンを解析することで、角膜の曲率半径や屈折率の情報を取得することができます。

ケラトメーターの測定結果は、角膜のメリディアンごとに表示されます。一般的に、水平方向(メリディアン 0°)と垂直方向(メリディアン 90°)の2つのメリディアンにおける曲率半径が測定されます。これにより、角膜の正面の曲率を表す平均曲率半径や、角膜の形状に関連する異常を検出することができます。

ケラトメーターは、角膜屈折異常の評価や眼科手術の前に行われる眼の事前評価に広く使用されています。たとえば、近視や乱視などの屈折異常の程度を測定するために使用されます。また、角膜の形状を正確に把握することで、角膜手術(レーシック手術など)の手術計画やレンズの選択に役立ちます。

ケラトメーターは、非接触で迅速な測定が可能なため、患者の快適さと効率性が向上します。正確な角膜の曲率情報を提供することで、眼科医や視光学者は適切な治療計画を立てることができます。ただし、正確な測定結果を得るためには、適切な使い方と校正が必要です。そのため、ケラトメーターの操作には専門知識と経験が必要です。

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